本記事は名作『スタンド・バイ・ミー』に出演している二人の俳優について言及した記事です。
その二人とも『スタンド・バイ・ミー』によって脚光を浴びる事になります。
しかしその後の人生は明暗が分かれるんですが・・・そこには悲しい結末も。
『スタンド・バイ・ミー』は知ってるけど俳優のことはよく知らないと言う方は、是非一読してみてください。
色褪せない名作『スタンド・バイ・ミー』
歴史的名作の一つである映画『スタンド・バイ・ミー』(Stand by Me)。
2021年5月28日(金)の金曜ロードショーで放送されました。
金曜ロードショーでは2回目、地上波としては7回目の放送となりました。
7回も放送されてるのはすごい!
さすが名作中の名作!
『スダンド・バイ・ミー』が公開されたのは1986年、今から40年近く前です。
40年も前だと、今の時代とは環境も違えば価値観も違うでしょう。
それでもこの40年近くの間に7回も地上波で放送されています。
それは時代による価値観には左右されない普遍的な感動が『スダンド・バイ・ミー』にあるからなのでしょう。
今回は名作『スタンド・バイ・ミー』に出演している二人の俳優さんにスポットを当ててみました。
誰かなー?
『スタンド・バイ・ミー』とは
『スタンド・バイ・ミー』の出演俳優にスポットを当てる前に、まずは作品についての紹介を。
『スタンド・バイ・ミー』は前述のとおり1986年にアメリカで公開された映画。
原作はスティーヴン・キング。
「ホラーの帝王」とも言われるホラー小説作家なんですが、『スタンド・バイ・ミー』は非ホラー短編集『恐怖の四季』に収められている作品で、その副題は「秋の目覚め」(Fall From Innocence)。
タイトルも『Stand by Me』ではなく『The Body』が本来のタイトルです。
原作はタイトルが違うんだ!?
この短編集『恐怖の四季』には、これまた名作映画『ショーシャンクの空に』の原作となった『刑務所のリタ・ヘイワース』も春の物語として収められています。
ほかにもスティーヴン・キングの多くの作品が映像化されていますよね。
そのため日本人でもその影響を受けた人はとても多いです。
例えばミステリー作家の宮部みゆきさんがその1人ですし、漫画家だと『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦さんや『からくりサーカス』『うしおととら』の藤田和日郎さんがステーヴン・キングの影響を受けているそうです。
スティーヴン・キングの映像作品をいくつか見た後に、彼らの小説や漫画を覗いてみると確かにその影響が垣間見れるような気がしてきます。
れびぃは『からくりサーカス』が好きさ!
そして『スタンド・バイ・ミー』のメガホンをとったのはロブ・ライナー監督。
1984年公開の映画『スパイナル・タップ』以降、『スタンド・バイ・ミー』以外にも『恋人たちの予感』『ア・フュー・グッドメン』『最高の人生の見つけ方』など多くのヒット映画を生み出している名監督です。
さらに『スタンド・バイ・ミー』といえば、作中でもBGMとして何度か流れている主題歌の『スタンド・バイ・ミー』。
映画は見た事がなかったとしてもこの曲は知ってるという人も多いのではないでしょうか。
つい口ずさんじゃう曲の一つ!
作詞・作曲はベン・E・キング、ジェリー・リーバー、そしてマイク・ストーラーの3人が担当。
ベン・E・キングのシングルレコードとして発売されたこの曲。
実はリリースされたのが1961年11月。
映画『スタンド・バイ・ミー』よりも10年以上前に発表された曲なんですよね。
つまりこの曲は映画『 スタンド ・バイ・ミー』に合わせて作られたわけじゃありません。
それなのに作品の雰囲気を見だしたり壊すことはありません。
むしろその世界観をさらに肉付けして、感動を引き立てる一助となっている曲に感じます。
曲が流れてくるとその映画の情景がまざまざと浮かび上がってくる。
それが主題歌の『 スタンド ・バイ・ミー』であり、映画と一心同体な名曲です。
映画『スタンド・バイ・ミー』は、名作家、名監督、名曲という三拍子がうまく混ざり合った作品。
だからこそ、この先何十年、何百年経っても語り継がれていく名作となったのでしょう。
れびぃも三拍子揃った猫になりたいね!
『スタンド・バイ・ミー』あらすじ
『スタンド・バイ・ミー』のあらすじについても触れておきましょう。
物語は作家ゴードン・ラチャンスがトラックに乗りながら、とある新聞記事に目を通したところから始まります。
たまたまその時、ゴードンのトラックの横を自転車に乗った二人の少年が通り過ぎていきます。
二人の少年を横目に、ゴードンは自分が12歳だった頃に思いを馳せるのです。
時は遡ってゴードン12歳の時。
枯葉オレゴンの田舎町で両親と共に暮らしていました。
愛称はゴーディ。
文学が好きで物語を書くのが得意な利発な少年。
そしてゴーディがこの頃よく遊んでいた友人はクリス、テディ、バーンの3人。
いわゆる「悪ガキ」ってやつ。
そのうちの1人バーンが、少年の冒険心をくすぶられるようなネタを入手します。
この頃行方不明になって騒ぎになっている少年の死体のありかを偶然耳にしてしまうのです。
バーンはそれをみんなで探しに行こうと言い出します。
なぜなら行方不明の少年の死体を発見すれば町のヒーローになれるかもしれません。
それに人の死体を見ることは、そう滅多に経験できるもんじゃありません。
ヒーローになれる期待感と、物珍しさへの高揚感で頭の中は一杯になったのでしょう。
高ぶる気持ちを抑えられないゴーディたち4人は、家族に『キャンプをする』と嘘をついて死体発見の旅に出るのです。
果たしてゴーディたち4人は、無事死体を発見できるのか?
そして彼らの思惑通り、町のヒーローになれるのか?
れびぃもヒーローになる旅に出たい!
『スタンド・バイ・ミー』のあらすじはこんなところです。
まだ見たことが無いと言う方は、ぜひ本編をご覧ください。
1時間28分なので映画としてはちょっと短めな方の作品だと思いますが、それが返って見易かったりするんですよね。
個人的には字幕版で見るのがおすすめです。
『スタンド・バイ・ミー』触れておきたい二人の俳優
『スタンド・バイ・ミー』では前述の通りゴーディが主人公。
ゴーディの両親への葛藤や死んでしまった兄への想いが絡み合いながら話が進んでいきます。
このゴーディを演じていたのはウィル・ウィートン。
『スタンド・バイ・ミー』以降、多くの映画に出演しています。
近年はテレビドラマの出演の方が多そうです。
しかしこの主人公役だったウィル・ウィートン以外にどうしても二人、触れておきたい俳優がいます。
一人はゴーディの親友クリス役のリバー・フェニックス。
そしてもう一人が不良グループのリーダー、エース役のキーファー・サザーランドです。
将来を嘱望されていたクリスのリバー・フェニックス
リバー・フェニックスは1970年生まれのアメリカ出身映画俳優。
『スタンド・バイ・ミー』公開当時は16歳ですね。
リバー・フェニックスは『スタンド・バイ・ミー』以前から子役としてCMやテレビドラマに出演していました。
これは母がアメリカの三大テレビネットワークの一つであるNBCに就職したことがきっかけだったようで、弟と二人の妹も俳優として活動しています。
そして1985年に公開された映画『エクスプローラーズ』でリバー・フェニックスは映画俳優デビューを果たします。
翌年の『スタンド・バイ・ミー』では、その端正な顔立ちも相まって注目を集めることに。
『スタンド・バイ・ミー』をきっかけに、その後も多くの映画に出演することになったリバー・フェニックス。
1988年に公開された映画『旅立ちの時』ではアカデミー助演男優賞にノミネートされます。
また、1991年公開の『マイ・プライベート・アイダホ』では主演を務めて1991年度のヴェネツィア国際映画祭、全米映画批評家協会賞、インディペンデント・スピリット賞で主演男優賞を受賞。
リバー・フェニックスは俳優としての演技も評価され、名優へのキャリアを着実に歩んでいました。
スター街道まっしぐら!
演技に関しては『スタンド・バイ・ミー』の頃から認められていたようで、こんな話があります。
『スタンド・バイ・ミー』のプロデューサー、ブルース・エヴァンスはテディ役の俳優探しで苦心していました。
テディは感情の起伏が激しく4人のなかでもちょっと「イカれ具合」が度を越した少年です。
常に怒りの感情を心に秘めているような少年で、特に尊敬する父のことをバカにされた時の激高ぶりは3人で抑えるのも難しいぐらい。
このテディを演じきれそうな俳優をなかなか見つけられないブルースは、何でも上手くこなしてくれるリバー・フェニックスをテディ役にすることも検討していたそうです。
つい綺麗な顔立ちに目がいきがちですが、演技自体も才能を持ち合わせていたことを示すエピソードの一つですね。
かっこいいだけじゃなくて演技力も備わってたんだね!
順風満帆に俳優としてスターとしての道を歩んでいるかのように見えたリバー・フェニックス。
しかし1993年、彼は表舞台からどころかこの世から突如姿を消してしまいます。
ヘロインとコカインの過剰摂取が原因で心不全により、その命が失われてしまうのです。
リバー・フェニックス、23歳でした。
生きていれば2022年で52歳を迎えたであろうリバー・フェニックス。
今でも名優として多くの映画に出演したり、映画監督を務めていた未来があったことでしょう。
彼の若すぎる死は多くのファンの心に傷を残しました。
そして今でも伝説の俳優の一人として愛され続けているのです。
もっとたくさんの作品に出演してほしかった……
ちなみにリバー・フェニックスと4歳違いの弟のホアキン・フェニックス。
彼は現在でも俳優として活動を続けて成功を収めています。
近年ホアキンが出演した映画で最も有名なのは2019年公開の『ジョーカー』。
数々の映画賞を受賞し興行的にも大成功を収めた作品ですね。
この『ジョーカー』でアーサー・フレック、すなわちジョーカーを演じてアカデミー賞主演男優賞を獲得したのがホアキン・フェニックスです。
兄・リバーに負けず劣らず演者としての才能を遺憾なく発揮し、今では実力派俳優としての確固たる地位を築いています。
リバーの弟だったんだ!
『ジョーカー』は続編製作の噂がありますし、それ以前に『ミッドサマー』のアリ・アスター監督の新作や『エイリアン』『ブレードランナー』等で有名なリドリー・スコット監督の新作にホアキンの出演が決まっています。
リバー・フェニックスが辿れなかった道をどこまで進んでいくのか。
弟・ホアキンの今後を見守っていきたいです。
『24 -TWENTY FOUR-』で再び脚光を浴びたキーファー・サザーランド
不良少年グループのリーダーであるエース・メリルを演じていたキーファー・サザーランド。
日本人的にはなかなか聞きなれない類の名前だなと思うのは私だけでしょうか。
確かに『キーファー』も『サザーランド』もちょっと聞きなれない名前
1966年生まれのキーファー・サザーランドは『スタンド・バイ・ミー』公開当時18歳。
リバー・フェニックス同様に、キーファーも以前から子役として活動していました。
そんなキーファーが『スタンド・バイ・ミー』演じることになったのはエース。
エースは不良中の不良で、口よりも手が先に出てきそうな危なっかしい青年。
見ていてもこちらがハラハラする場面、沢山あります。
これはまさにキーファーの演技の賜物でしょう。
キャラクターと見事に一体となったキーファーの演技が注目を集めるようになった事は言うまでもありません。
しかし、キーファーはリバー・フェニックスとは対照的に、その後あまり役に恵まれませんでした。
しばらく不遇の役者人生が続くのです。
そんな彼が再び脚光を浴びることになります。
それが2001年から放送が始まったテレビドラマシリーズ『24 -TWENTY FOUR-』。
24大好き!
毎回ハラハラドキドキな展開!
『24 -TWENTY FOUR-』で主人公のジャック・バウアーを演じます。
これが見事にハマり役となるのです。
『24 -TWENTY FOUR-』 は大統領や国の危機を身を挺して守るジャック・バウアーの物語。
そのストーリーは、誰が味方で誰が敵なのか予想に反して裏切られる展開の連続。
そして1話1時間リアルタイムで進行していくという斬新な手法、
これがウケて日本でも大人気になります。
ブームからはだいぶ遅れてにはなりますが、2020年10月から2021年3月には日本版としてリメイクされた『24 JAPAN』がテレビ朝日系列で放送されました。
ジャック・バウアーの人気爆発によって『24 -TWENTY FOUR-』。
足掛け10年でシーズン8まで放送され、2015年にはシーズン9にも位置付けられる『24 リブ・アナザー・デイ』が放送。
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2008年には特別番組として『24 リデンプション』が製作されています。
また、近年だと2017年にジャック・バウアーは登場しないスピンオフ作品『24: Legacy』がキーファー・サザーランド総指揮の元製作されました。
『24 -TWENTY FOUR-』をきっかけに再ブレイクしたキーファー・サザーランド。
以後もさまざまな作品に主演する機会が増えたし、監督や制作指揮としても携わるようになりました。
24がキーファーを甦らせたんだね!
そんなキーファー・サザーランドが『スタンド・バイ・ミー』で共演したリバー・フェニックスについて語ったことがあります。
リバー・フェニックスは両親がとある宗教団体の神父であったことから、幼少の頃はアメリカ各地を転々とする生活が続いていました。
そのため字を読むのが苦手だったらしいんですが、リバー・フェニックスは台本の読み合わせをお願いするために、毎晩キーファーの部屋を訪ねに来たそうです。
演技自体の素晴らしさもさることながら、その努力の一面も目にしていたキーファー。
リバーが将来特別な俳優になるであろうことを予感していたそうです。
きっとキーファーもリバーの死をたくさん悲しんだろうね
【余談】ゴーディたちが話してた『ローン・レンジャー』とは?
ここでちょっと『スタンド・バイ・ミー』のちょっとしたこぼれ話。
『スタンド・バイ・ミー』の中でゴーディたちが『ローン・レンジャー』の話で盛り上がる場面があります。
特に作中で説明があるわけでもないので『ローン・レンジャー』ってなんだ?って思う方が沢山いそうです。
『ローン・レンジャー』わからなかった
『ローン・レンジャー』とは西部劇を題材としたアメリカのラジオドラマ。
最初に放送されたのが1933年。
そこで人気を博した結果、アメリカン・コミックス化、テレビドラマ化、さらにテレビアニメ化と進展し、映画化もされています。
映画に関して言うと、過去4作品あります。
直近だと2013年に公開された『ローン・レンジャー』が最も新しい作品です。
日本でもテレビドラマ版が1958年から放送されていたそうです。
またラジオ版は1954年に終了するまで、なんと全2,956話製作されています。
放送終了後も再放送されていたそうです。
当時のアメリカの子どもたちにとっては最もメジャーな作品だったのでしょう。
ゴーディたちもきっと夢中になって『ローン・レンジャー』を聴いていた(見ていた?)ことは間違いありません。
『ローン・レンジャー』見てみようかな!
まとめ
今回は名作映画『スタンド・バイ・ミー』に出演している二人の俳優、リバー・フェニックスとキーファー・サザーランドにスポットを当ててみました。
リバーが生きていたら、今の時代にキーファーとの共演も沢山あったことでしょう。
『24 -TWENTY FOUR-』に円熟したリバー・フェニックスが出演した可能性もありますよね。
『スタンド・バイ・ミー』をきっかけに、今は亡きリバー・フェニックスと今でも活躍しているキーファー・サザーランドの作品に沢山触れてみてください。
れびぃもリバーの作品たくさん見てみるね!
ちなみに当サイトでは、洋画の字幕で英語学習ができるサービスについての記事も書いています。
洋画を見ながら楽しく英語を学ぶことに興味のある方は是非覗いて見てください。
よろしくお願いします!
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